77gallery 展覧会情報 Exhibition

磯見輝夫 木版画展
「愛知県立芸術大学退官記念」
2006年12月4日(月) - 12月14日(木)   11:00 - 19:00 <日曜・祭日休廊>

お問い合わせは : g-77@cameo.plala.or.jp

  

  磯見輝夫先生退官展によせて
愛知県立芸術大学学長  島田章三
 もう、40年以上も昔、私は横浜で美術研究所を主宰していた。講師に呼んだ、芸大在学中の磯見先生とは40年の付き合いになる。芸大在学中の磯見先生の油絵作品は緑の空間に黒い人物をかいて、いわゆる感覚派の画家であった。その後、木版画を志して独特の画風で頭角を現してきた。和服の中年婦人をテーマにした<法会記>シリーズ。そして、クリスチャンである磯見先生は、福音書から触発された名作を数多く完成させている。やがて、大作木版画に挑戦して、<望>や<黎明>といった傑作を残している。この頃から、木版画家磯見輝夫の世界が確立され、第一人者となった。 ――そして、最近の仕事は肩の力が抜け、美しく、柔らかい木版画になったような気がする。故郷、鎌倉の海に身を浮かせ、ただよっているようだ。――思えば、磯見先生と私は運命的に、何か見えない糸でつながれているような気がする。横須賀高校という同窓で学び、横浜の研究所も一緒に経営し、そして、愛知芸大でも、教育、研修、そして大学改革のため、共に努力した。特に、愛知芸大では評議員として大学のために自分の仕事を犠牲にしてがんばって頂いた。本当にご苦労様でした。
 今後の磯見先生の御活躍と御健康を祈り、退官展開催のお祝の言葉といたします。

 

砂のかたち - その人は此処を通りましたか -
160×240cm 2006年 和紙、墨 水性木版 ed.5

 

1941 鎌倉に生まれる/1966 東京藝大油科卒/1973 同大学院版画科修了
1979 第47回日本版画協会展協会賞受賞、第10回版画グランプリ優秀賞受賞
1981, '83, '86, '89, '91, '94, '96, '99, '04 77ギャラリーによる個展

関連情報 2004.4

RETURN

to HOME